ウールのお手入れの季節

Wednesday, May 11, 2016



まだ肌寒い日もあり、ウールのカーディガンを羽織ったりしていますが、そろそろ衣替えをしなければいけない季節。以前は冬物ウェアをクリーニングに出したり、お洒落着洗い洗剤で洗ったりしていましたが、せっかく手洗いするならウールをいたわって、ワンランク上のケアをしたいもの。

今日はamirisuでお取り扱いしているウールソープの紹介です。使いかたまでたっぷりご説明します。

まずお手入れの前に、ウールがなぜ素晴らしい素材なのかを振り返ってみましょう。
素材としてのウールは、最先端技術で生み出された高機能素材にも勝るもの。
・湿気に強く、さらっとした肌触りを守る:湿気を含んでも、表面はさらさらの状態を保つことができます。
・シワに強く、形を保つ。しかも耐久性に優れている:編み物をしている人なら常識ですが、引っ張ったり折り曲げたりしても、元に戻る力が強い。ただし、濡れている状態では切れたりシワになったりします。
・耐火性がある:湿気を含むことができるので、燃えにくいのです。
汚れにくく防臭効果がある: 高級なアウトドアウェアがウールに回帰していることからもわかるように、洗わずに何日着ても、他の素材に比べてバクテリアが繁殖しにくい素材です。
・自然のUVカット効果:強い日差しから守ってくれる効果があるそう。
・温度を保つ:寒いところでは温かさを保ち、熱くなりすぎず、温度を一定に保つ効果があります。
これらの効果はウールに自然に含まれるラノリンという油分によって高められています。



元来は羊たちが自分のウールを外気や汚れから守るために分泌しているもの。ラノリンによってあれだけの毛に包まれても1年中快適に過ごせ、皮膚の健康も保てています。
そんな効果を期待して、ヨーロッパやアメリカでは赤ちゃんの綿のオムツを洗濯したあと、ラノリンで仕上げるのだとか。



でもラノリンが元来含まれているはずのウール、洗濯したらどうなるのでしょう?洗濯の以前に、大抵の工業糸や手編み用毛糸は、紡績の時点でほとんどの油分が取り除かれています。つまり、ほとんどラノリンが残っていない状態。これを化学洗剤であらうと、さらに除去されることに。

そこで、登場したのがラノリン入りのウール洗剤です。

amirisuでお取り扱いしているのは、Quince & Co.がプロデュースする液体洗剤と固形洗剤。どちらもとてもいい香り(無香料もあります)で、楽しいお洗濯ができますよ。失われたラノリンを戻しつつ、汚れを落としてくれます。


では、どうやって使ったらいいのでしょう?
ステップごとに詳しく説明しますね。

必要なのは、ウールソープ(固形でも液体でも)、ぬるま湯、洗いたいものがしっかり浸かる大きさの洗面器や水の貯められるシンク。
そして、もちろん洗いたいウールのアイテム。


洗面器にぬるま湯をたっぷり入れます。ウールのアイテムがひたひたに浸かるくらい。そして、ウールソープをキャップ1回分、大きめのものなら2回分、または気分で3回分くらい注ぎます。
固形ソープの場合は、ぬるま湯に浸したアイテムの表面に軽くソープを擦り付けます。表と裏に。まんべんなくやる必要はありません。お湯に溶けて全体に広がります。


 衣料を手でギュッとしながらぬるま湯を染み込ませていきます。水を染み込ませつつ、汚れを押し出し、ラノリンとなじませます。でも、激しくやりすぎないように。この温度でフェルト化することはありませんが、あくまでも優しく。


すぐにぬるま湯が透明になったら、ウールソープの油分がすぐにウールに染み込んでしまった証拠。きっと油分を欲していたのでしょう。もう少しウールソープを足してあげます。1杯から2杯分くらい。
そして15分くらい放置します。


Quinceのウールソープはすすぐ必要はありません。もし汚れがひどくて洗面器が汚くなってしまっていたら、一度お湯を捨ててもう一度綺麗なぬるま湯を足し、ウールソープを加えましょう。
さて、次は脱水です。手で押して水を切り、バスタオルの上に広げます。タオルをロールケーキのように巻き、上から押さえて水気をさらに切ります。


タオルを再び広げ、仕上がりの寸法に合わせてブロッキングをします。

すっかり乾いたら、柔らかくなったウールの感触や、洗いたてのウールの香りを楽しみましょう。(このステップは必須!)

Quince & Co. (Twig & Horn)のウールソープはこちらから。


そして、収納の際はクスノキの防虫ブロックやカンフル剤がオススメ。自然の木の香りに癒されます。秋に引き出しを開けるのが楽しみになりそう。

amirisuオンラインショップで販売中です。

 

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075-708-7210


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